- 異動は必ずあるの?
- 異動するのは嫌だ
- 1から人間関係を作るのが面倒
公務員にとって避けられないイベントが異動です。3月下旬に内示が発表されて異動がわかります。
この時期は本当にソワソワしている。まじでどこに飛ばられるかわからなくて気持ちが落ち着きません。
異動が嫌でも公務員になった以上は誰しもが対象になります。新しい環境に行くのは嫌だ。わかります。みんな同じ気持ちです。
結論から言います。
異動は悪いことだけではありません。
本記事ではこれから公務員を目指している人。異動が気になっている人に公務員の異動のメリットを紹介します。
○自己紹介
- 某中核市で約5年公務員として勤務
- 一年で異動を経験している
- 異動を経験しての良さを語ります
なぜ異動があるのか?
そもそもなぜ公務員には異動があるのでしょうか?
異動するとまた新しい環境で1からやらなければならない。一見無意味に思うかもしれません。
しかし、異動は意味があるから行われるのです。
- 不正の防止
- 職員のスキルアップ
- 職場の活性化
以上の3つが理由です。
不正の防止
公務員に求められるのは公平性です。特定の人物や企業が有利に働くことはあってはなりません。
公務員は職業柄、多数の団体や企業と接することがあります。長くいると顔なじみになったり関係が密になることもあります。
やっぱり長く一つの部署にいると企業や団体と関係が濃くなり癒着等が起きやすくなります。
それを防止するために人員を毎年入れ替えます。
職員のスキルアップ
一つの仕事だけだとその分野だけは専門家になれます。公務員の場合、多くの仕事があります。特定の仕事だけでなく幅広く仕事を経験して欲しい。
職員のスキルアップや適性をみる意味でも異動が行われています。
異動があっても同じような仕事の部署に回されることもあります。多分、その人の適性をみての配置でしょう。
職場の活性化
毎回同じメンバーだと刺激がない。関係がゆるくなり適当な部分もでてきます。
毎年メンバーを入れ替えることで職場の緊張感をもたせる意味もあります。
新しい人が来れば新しいアイディアが生まれ、職場の活性化にも繋がります。
異動のタイミングは?
異動と言っても何年くらいで異動になるの?
基本的に三年が目安だと言われています。
しかし、これはわからない。一年で異動になることもあります。人事担当のさじ加減です。
最長で6年くらい同じ部署にいることもあります。本当にわからない。どこに飛ばされるかも運次第です。
自分で異動希望を出せるので、自分のタイミングで異動できるといえばできます。
異動がつらい理由
異動と聞くとみんな嫌なイメージを持っています。現職の公務員も異動発表の時期になるとソワソワしています。
いざ、異動がわかるとみんながっかりしている。なぜ異動がつらいのでしょうか?
- 新しい環境
- 人間関係
- 仕事を覚える
順番に解説していきます。
新しい環境
ほんとに人間は環境の変化を嫌います。環境が変わっただけでストレスに感じます。
皆さん経験ないですか?入学やクラス替え。就職や転職でこれまでと違う環境に行くことへの恐怖。
そして、慣れるまでなんか落ち着かなかったり妙に疲れたり。
これまで環境の変化に対しての嫌な思いがあるから異動が嫌なんです。異動=転職と同じようなものですからね。
人間関係
異動では新しい環境での人間関係を1から構築しなければなりません。
本当に人間関係を再構築するのは大変。相手のこともわからないし、信用できるのかとか色々考えてしまいます。
人間関係は人間にとってもっともストレスを感じる悩みです。
仕事を覚える
異動では仕事をまた1から覚えなければなりません。
保育士や調理師、栄養士、用務員など仕事内容は同じで場所だけ変わる職種もあります。(配属先によってやり方は違うのでそこのやり方を覚えなければならない苦労はある。)
一般事務職は職場も仕事内容も変わります。全く自分が携わってこなかった仕事を担当することもあります。
大学で専攻していた?希望の仕事じゃない?
関係ありません。誰がどんな仕事を担当するかは運次第です。
だから必死で1から仕事を覚えなければならない。何年目だろうが関係なく1から仕事を覚えます。
異動にもメリットがある
これまで異動のつらさやデメリットを紹介してきました。異動について聞いて公務員やだなと思った方もいるかも知れません。
しかし、異動にはメリットも存在します。
- 多くの仕事を経験できる
- 人間関係のリセット
- 働きやすい環境を作れる
順番に解説していきます。
多くの仕事を経験できる
公務員の身分で多くの仕事を経験できるのが良い。民間企業ならば転職しないと多数の仕事は経験できません。
一つの仕事を極めることも大切。慣れてしまうと刺激が少なくだれてしまうのも事実です。常に刺激があり、新しい事へチャレンジできる。
自分の適性がわかり、結果を出せれば同じような部署に配属されることもあります。一つの仕事が合っていなかったからと言って諦める必要もありません。
異動ごとに新しい仕事を覚える苦労はあります。それ以上に経験値を取得できます。
人間関係のリセット
新しい人間関係を構築する手間はあります。でも、人間関係がうまく行っていない職場から逃げ出せるチャンスです。
正直、異動してしまえばうまく行かなかった人と関わる機会は少ないです。
公務員の異動希望書には苦手な人・一緒に仕事をしたくない人を書くことができます。異動したい理由も細かく書けます。
異動希望書に書いた苦手な人と一緒に組ませることはまずありえません。パワハラなどで退職されては困ります。人間関係には細心の注意を払っています。
異動すれば苦手な人との人間関係はきっぱりリセットできます。
働きやすい環境を作れる
人間は仕事によって優秀にもポンコツにもなれます。仕事をする人間関係によっても能力が左右されます。
何でも向き不向きがあります。公務員は自分の能力が発揮できないとか人間関係が厳しい環境を変えることができます。
上記で説明した異動希望です。
通勤距離や仕事内容、様々な自分に合った条件を書いて働きやすい環境を求めることができます。
100%希望が通るわけではありません。しかし、ある程度は考慮してくれます。一つの仕事や部署でうまく行かなかったから自分はだめだと考えるのではなく解決策があります。
働きやすい環境を求めることができるのも公務員の特権です。
働きやすいのは公務員
公務員は待遇面でも良い環境です。長く働けれる仕事ではないでしょうか?
異動があることで公務員の働きやすさの手助けをしていると感じます。異動はたしかにデメリットもあります。
デメリットを見るよりもメリットに注目して前向きに考えてみてください。異動すると多くの人と関係を持てます。人との出会いは自分の人生において重要です。
私は公務員を辞めて民間企業に勤めています。やっぱり異動が無い分気持ちが楽なところもあります。でも、人間関係が限定されて刺激がないのが事実。多くのことを経験できないところも厳しいと感じます。一つの分野を極めることはできますけど…
公務員には必ず異動があります。異動があるから公務員は嫌だではなく、異動があるから公務員は魅力的だと考えるのはどうでしょうか?
まとめ
公務員は絶対異動がある。
人間関係の再構築、仕事を新しく覚える、新しい環境への適応などデメリットも存在します。
- 多くの仕事を経験できる
- 人間関係をリセットできる
- 働きやすい環境を作れる
以上のようなメリットも異動にはあります。
一番は働きやすい環境を作れる、長く働ける職場をつくれるのが異動の魅力です。異動によって公務員の働きやすさが出来ていると感じます。
異動は公務員の世界ならではです。公務員を目指す方や現職の公務員の方はメリットに注目して欲しい。