数年前から個人で稼ぐことに注目が集まっています。
会社だけでの収入ではなく複数収入源を持つことが大切だと言う話を聞きます。
街ではウーバーイーツのリュックを背負った人をよく見ます。スキマ時間や休日に副業している人もいるかも知れません。
多くの民間企業で副業が解禁になっています。
2018年にモデル就業規則が改定されたことの影響があると思います。
「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という規定が削除されたこと。
また、厚生労働省の「副業・兼業の促進に関するガイドライン」では、労働時間以外をどのように利用するかは、基本的には労働者の自由としており、副業の禁止は特定の条件がそろった場合のみ可能と記載されています。
このようなことから副業に関する法的拘束力はなく、労働者の自由だということです。
以上の流れから、副業を始める人が増えたのだろうと推測します。
さて、公務員の場合はどうでしょうか?
一部では公務員も副業解禁なんて話も出ています。
それでは公務員に副業について解説していきます。
なぜ公務員は副業が禁止なのか?
地方公務員法で副業の禁止が決まっているからです。
地方公務員法第38条 職員は、任命権者の許可を受けなければ、営利を目的とする私企業を営むことを目的とする会社その他の団体の役員その他人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定める地位を兼ね、若しくは自ら営利を目的とする私企業を営み、又は報酬を得ていかなる事業若しくは事務にも従事してはならない。
つまり、営利目的の活動をしたり、関わったりすることがダメなのです。
禁止の理由
禁止の理由は大きく分けて3つあります。
- 信用失墜行為の禁止
- 守秘義務
- 職務専念の義務
公務員は全体の奉仕者です。
市のため市民のために働き公的立場にある人間です。
他の営利目的としたことをしていては本業は大丈夫なのと市民からのクレームも受けかねません。
また、公務員はあらゆる個人情報も取り扱っています。業務上知り得た情報を副業で漏らしてしまう可能性もあります。
以上の様な理由が考えられます。
しかし、ここで一番重要なのは職務専念義務ですね。
本業を一生懸命やらにで何他のことやっているんだと思いますからね。
守らなかった場合の罰則
- 懲戒処分
- 停職
- 減給
- 訓告
- 戒告
- 厳重注意
厳重注意なのどの軽いものから解雇もありえます。
実際見つからないだろうと思っていてもバレてしまうものです。
それだけ公務員に対する市民の目は厳しいものがあります。
どこで誰が見ているかわかりません。
また、在宅で行っている副業でも自分から誰かに話しバレてしまう可能性もあります。
副業したい気持ちはわかりますが、バレたときが非常に厄介です。
やらないのが一番の選択です。
実例
2017年 北海道札幌市の男性職員。飲食店などでアルバイトをして免職
大阪府の消防署職員。テレフォンクラブのような事業をして免職
兵庫県宝塚市の消防職員。副業で農産物を販売する団体や水道工事会社を経営。停職。
宝塚市の職員。不動産収益を得て停職。
この様に一見バレなさそうな行為でもどこかでバレてしまします。
副業の例外
公務員の副業にも例外が存在します。いくつか挙げていきたいと思います。
- 農業等の家業の手伝い
- 不動産投資
- 株式投資
これらは所属の自治体に届け出をした上でのの行為です。
実例でも挙げたように不動産投資で停職になっている場合もあります。
しっかりと届け出をした上で許可が必要になってきます。
実際に私の知り合いの公務員の方は家業の農家を手伝っています。しっかりと届け出を行ったとのことを話していました。
公務員に副業解禁
民間企業で副業が解禁になっている。しかし、公務員でも副業解禁に話が出ている。
実際にところどうなのか?
公務員の場合、公務員による社会貢献活動を後押しすることを目的としたものに限ります。
一体どういうことか?
- 伝統行事・イベントの手伝い
- 地域の物の販売、プロモーション
- スポーツ・文芸等の支援
- 教育活動
- 福祉活動
つまり、地域に発展や支援に貢献できるような活動に限るということです。
例えば、地域のお祭の手伝いとかが当てはまります。
副業を解禁している自治体
では実際に副業を解禁している自治体を紹介したいと思います。
兵庫県神戸市 H29・4~
宮崎県新富町
この様に現在3つに自治体しか解禁されていません。
これを見る限り、公務員に副業はもっと先になるか、このまま禁止のままかも知れませんね。
まとめ
巷では公務員の副業解禁に話も出ている。
しかし、実際は地域支援などに限られている。
単発での仕事のため、継続して稼ぐことは不可能に近い。
そのため、副業と言うよりはお小遣い稼ぎ程度にしかならない。
この先も公務員の副業解禁に流れはなさそうだと考える。